近未来のロサンゼルス、PCのなかの“彼女”に恋をするひとりぼっちの男。人工のものが感情を持つという話はあまりにも凡庸だし、ストーリーも観る前からなんとなく読めてしまったのだけど…。スパイク・ジョーンズ監督作品。ほぼ出ずっぱりの主人公セオドアにホアキン・フェニックス、それとは反対にずっと声だけの出演“彼女”サマンサの役にスカーレット・ヨハンソン。
この近未来、どのくらい先の設定なのかわからないけど、そこそこ現代につながるリアルな部分が垣間見れてちょっと恐ろしさも感じました。そして未来物によくありがち、セオドアの部屋、オフィス、街並み、すべてが清潔でひとの匂いがしません。あとまちがいなく意図されたものだろうけどセオドアのウェアはじめすべてどこかオレンジ色がかった未来が展開しています。
元カノ、元妻、その他登場するリアルな女性たちがみなそろってとても魅力的。こんなに素敵な女性たちに囲まれているんだったら何もPCのなかの女性と恋に落ちなくてもええやないかと身もフタもないやっかみを言いたくもなるのです。でも観ているこちらの側としては彼女たちとPCではなくスカーレット・ヨハンセンと比較してしまうのも事実で…。
そういえばスパイク・ジョーンズはソフィア・コッポラの元ダンナ、彼女の代表作「ロスト・イン・トランスレーション」のヒロインはスカーレット・ヨハンセン、そしてそこで描かれた渋谷の街はいかにも近未来だったし…と、ひょっとしたらこの作品はスパイク・ジョーンズが元妻に差しだした返答あるいはリベンジなのかも、などと考えたりもしました。
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