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2025年03月04日10:49

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ビクターヒット賞フランク永井若干の補足

 ビクターヒット賞というのは、1948(S23)年から、発売日から1年間で5万枚のレコード売り上げを達成した歌曲について授与したものです。賞状、賞金、トロフィーが与えられました。実に栄誉なことでした。
 フランク永井はデビュー15周年記念のライブで「38回」いただいたことを語っています。だが、その曲のリストはよくわかりません。フランク永井データブックは、当時までに出されたビクターのフランク永井関係リストから整理したものです。その後のチェックで、1958「ラブ・レター」、1972,1977「おまえに」追加があることは分かっているのですが、それでも38には少し足りません。
 当然のことですが、恩師吉田正が206回の受賞を得ています。およそ1800曲を手がけたビクターの帝王であり、同時に戦後の歌謡曲界に君臨した天才作曲家です。
 調査の中でビクターヒット賞をグラフ化したものが掲載されているのは、吉田正作曲家生活20周年で発売された「吉田正大全集」の解説書です。この吉田正大全集は、表記のように1948(S23)から1968年までの20年間のリストです。ちなみにレコード時代における(CD時代以前)吉田正全集は1978(S53)年に「作曲生活30年生命ある限り吉田正大全集」が出ています。全集とは異なりますが、吉田正のまとまった曲集には、1963「吉田正交声組曲巷の詩」、ソノシート「吉田正自選作曲集」(MBK-0001)「吉田正リサイタル」(MBK-6006)があります。
 CDでの「吉田正大全集」(VICL-60100/10)は1997年に100曲が発売されています。
 ビクターヒット賞の話に戻りますが、20周年全集によればこの時点で受賞しているのは137本です。歌手別では、圧倒的に多いのは橋幸夫で56本。続いて三田明17本、フランク永井が14本です。フランク永井と松尾和子デュエットが2本。1963年は何と1年間で21本も受賞しています。
 吉田正は吉田学校と言われたように多くの歌手を育てました。一人ひとりの人柄を見極めて、その人の得手不得手、取柄、特質といったところを十分に知ったうえで、良さを引き出す曲を作っています。この姿勢が曲の売り出しに反映したものに違いありません。
 先日撮り置きしていた録画で、徳光和夫番組ですが、作曲家水森英夫の弟子たちの出演がありました。山内惠介、青山新らが恩師を語っていました。先生が生徒にどう接し、歌唱を指導するか、生徒たちがどのような思いで先生を慕っているか。吉田正と生徒たちのつながりを彷彿させました。
 歌手一人ひとりが自分の持つ思いがけない特質を際立たせてくれることへの驚き、敬意が先生を仰ぐこころとなって、歌への深さ、重さをとことん追求する。まさに先生と生徒の関係の深まりが、ファンを喜ばす、楽しませます。いい歌はこうして生まれると思います。
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