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2024年07月27日16:15

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「時々、私は考える」〜自分のことと他者のこと

大型船の寄港ぐらいしか日々の話題がない米オレゴン州の小さな港町アストリア。職員10人にも満たない小規模な会社でPCに向かうのは、人付き合いが苦手かつ自意識過剰な女性フラン。友人や恋人もおらず、ひとり暮らしの家屋と会社を往復するだけの彼女の前に現れたのは、新たに採用されてきた男性職員ロバートだった…。

何も起きない田舎町の静けさを反映するように、フランとロバートの距離はゆっくりと縮まっていく。言葉選びに慣れずついついぞんざいな態度を取ってしまうフラン、包容力のあるロバートは優しく振る舞おうとするも、結局はちょっとした言葉のアヤの食い違いが重なって、ふたりの溝はなかなか埋まろうとしない。

フランの心象風景を反映した繊細な映像表現が秀逸。彼女の役にはディジー・リドリー(「スター・ウォーズ フォースの覚醒(2015)」のヒロイン、レイ)。邦題にたいし原題は“Sometimes I Think About Dying“、ときおり挟まれるフランの妄想〜奇妙なイメージショット〜に観る側が想像力を駆使するにはややストレートな英題かなと。

他者との距離の取りかたや小規模集団における人間関係、彼我の違いを味わうためにも、市川実日子あたりを主演にした日本版リメイク作品をぜひ観てみたいと。不器用な生きかたを繰り返すフランに自分を重ね合わせたいと思うのは、案外イマの生きづらい社会でもがいている日本女性のほうが多いのではと思った次第です。


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