塙宣之(ナイツ)初監督作品。昨年第7代漫才協会会長に就任した彼が、東京漫才の聖地「浅草東洋館」の舞台に連日立つ芸人たちの素顔とその周辺を追ったドキュメンタリー。お目付け役〜おそらく作品全体の監修を担当〜に高田文夫、ナレーションには小泉今日子と土屋伸之(ナイツ)、エンディングテーマはザ・ハイロウズ。
現在120組以上のコンビが所属する漫才協会。まずは東洋館のフロントランナーというべき熟練のコンビ相手に、いかにして浅草に集結してきたというテーマでインタビュー。師匠クラス芸人や塙監督自らのスカウティングもあり、そこは中高年にさしかかった90年代“ボキャ天世代”東京芸人の受け皿になっていることを実感する。
事故で片腕を失くし舞台復帰を目指すベテランピン芸人、離婚したものの同居を続ける(元)夫婦漫才、協会に所属しながら20年以上すがたを現さない幻の芸人…カメラはふだんあまり知ることのない存在を追いかけて観る側の興味をそそるが、むしろ青空球児・好児やおぼん・こぼん等ベテラン芸人の素顔をもっと覗いてみたく思った。
『お笑いをサッカーに例えたら関西は南米、大阪はブラジル』とは塙監督かっての名言、お笑い大帝国(≒吉本興業)を向こうに回し、東京で奮闘する彼を見ていると、ブラジリアンのひとりとしても応援したい気持ちが高まってくる。個人的にはこれまで2度お邪魔した東洋館、やっぱりお笑いはナマに限ると確信した聖なる空間でした。
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