2007年、荒涼としたアフガニスタンの大地を走るバスはタリバンの急襲に遭い、乗っていた韓国民間人23名は拉致されてしまう。韓国軍の撤退と収監中の仲間の釈放を要求するタリバン、人質殺害までのタイムリミットは24時間…。実際にあった事件をもとにした国際社会サスペンス、この手の作品にしては短めの109分。
なのでのんびりしているヒマはなく、観る側はいきなり緊張感に包まれる。タリバンとの交渉役として韓国政府から送り込まれた外交官チョン・ジェホ(ファン・ジョンミン)は、現地情報工作員パク・デシク(ヒョンビン)ととともに手を尽くすが、なかなか人質解放に至る光が見えず…このあたりの行ったり来たりがもどかしい。
物語が後半に進むにつれて個人プレーの比率が多くなり、これは事実をかなりエンタメ方向に脚色しているなとすぐ判る。ヒョンビンのファン向けと思えるカットやアクションシーンがきっちり用意されているのもどこか憎めず、韓国とアフガンやタリバンとの政治的な背景に詳しければ、もっとツッコミどころを見いだせたかも。
主役ふたりの対立がもう少し描かれるのかと思ったらそこは案外あっさり。あと人質集団の側にもそれなりの背景があり、そちらがもっと絡んでくれば面白いのにと思ったけど。それでもまだまだ記憶に新しい近過去の事件を、ここまでテンションの途切れないガッチリしたエンタメ作品に仕立てる力量は、さすが韓国映画だと思いました。
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