服役中の24歳夏奈に再審開始の報せ。高校生だった7年前、彼女は同級生女子を殺め懲役20年の判決を受けていた。事件後は別離して暮らす被害者の両親、半ば自暴自棄の生活をおくる克(尚玄)そして別の男(藤森慎吾)と暮らす澄子(MEGUMI)は再審を機に再会、複雑な気持ちを抱えながら裁判のゆくえを見守ることになる…。
このポスターが訴える強烈な眼差しがすべて。夏奈を演じたほとんど無名の松浦りょうという女優の存在感がなによりも際立つ。ただ物語全体を引っ張り、タイトルが意味するところを体現するのは澄子。微妙な心の揺れ具合をMEGUMIは巧みに表現。元夫役の尚玄は酔っ払っているか怒鳴っているかばかりで上手いんだか下手なんだか。
法廷場面の緊迫感に文句のつけようはないが、あまりにも唐突な物語の収束が残念、ここはもっとじっくり描くべきでは。7年という月日と重なる再審のわりにはあまりの急展開。そしてそれ以上に残念なこと。司法の専門家に訊いてみたいけど、終盤における克と澄子の行動、あれらは実際に法によって許されている手続きなのだろうか。
過去何度となく司法制度をベースにした映画やテレビ作品を見てきたけど、今回のような状況に遭遇したのはまったく初めて。もしこれが物語性を高めるために捏造した演出ならば、これほど服役に関わる手続きを無視した展開はなく、監督が日本在住の外国人だけに、余計そのあたりのイージーな部分が気になった次第です。
ログインしてコメントを確認・投稿する