ページをめくるときにはいつも、一年が経つのは早いなとしみじみ模様。年末恒例のお楽しみ、サンデー毎日連載の時評エッセイ一年分。ただし今回の「いつか見た青空は」はこれまでとはちょっと事情を異に。昭和の終わりから30数年間、ずっと見開き2ページだったエッセイが、昨年10月から1ページに半減してしまった。
コロナ禍で外出ままならず、題材に事欠く日々とはご本人のお言葉。ただよる年波には抗えず、体力低下も否めない様子。たしかにコロナ前あたりから、過去を振り返る懐古的(回顧的)な内容がやたらと増えてきたのも事実。立ち読みする限り、1ページの誌面が与えるスケール感は、これまでの半分よりもさらに後退した印象。
そんなところにタイミングよく「コラムニストになりたかった」が文庫化。編年体による彼女自身のライターとしての歩みは、70年代以降の最先端の出版カルチャー史の側面も。サンデー毎日では“某”あるいはイニシャルで表現されていた周辺人物がこちらでは実名で登場。つまり時評エッセイのサイドテキスト的な役割もあり。
エッセイが1ページ連載となった以上、ことしの暮れの単行本はどうなることやら。連載開始時のタイトルが「私の青空」、なので今回のそれはちょっと意味深かなと。もちろんいつまでも鋭く世の中を斬ってほしいと彼女には願う気持ちに変わりなし。むしろサンデー毎日存続のほうが心配になってきたきょうこのごろではあります。
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