フランソワ・オゾン監督最新作。ソフィー・マルソーとシャーロット・ランプリングが初共演、しかも母娘役だと。ともにフランスを代表する女優、ただここまでまったく違う道を歩いてきたことぐらいは、ふだん丹念に仏映画を追っかけていない人間でもわかる…などと思っていたら後半には欧州を代表する名女優がまたひとり。
いやいや物語を動かすのは85歳の父親アンドレ(アンドレ・デュソリエ)。脳卒中で入院した彼は自分の身体が思うようにならず、小説家の娘エマニュエル(ソフィー・マルソー)を呼び寄せ安楽死を願う。気持ちは大きく揺れながらも、父の最期に向かっての手続きを粛々と進めるエマニュエル。実行の日は刻々と近づいてきた…。
エマニュエルの感情があちらこちらにさまよい、はたしてこの物語はどちらに着地するのだろうかと、クライマックスに向かうにつれてけっこうハラハラする。そして切れ味鋭いエンディング、なんとも言えない余韻のなか、安楽死というこの作品最大の問題提起に対し、これでよかったのかどうかと誰しも自問自答してしまう。
作品全体を貫くテーマカラーはブルー。エマニュエル抜群のコーディネート始め病室の色調等、随所で淡い青色が。初共演ふたりのカラミはそれほどでもなかったけど、回想シーンに若き日の母娘。もちろん演じたのは別の役者ながら、もし彼女たちがこの年ごろのふたりだったらどんなにときめいたかと、勝手な夢想をしてしまいました。
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