ミラマックス社の創設者であり、大物映画プロデューサーのハーヴィー・ワインスタイン。2017年、彼による長年の性的暴行がニューヨーク・タイムズの記事によって告発された。取材拒否や妨害に遭いながらも、やがては#MeToo運動にもつながることになったこの問題を執念深く追い続けた2人の女性記者を描いた社会派作品。
基本的には2人の取材活動を丹念に追っていくだけ、映画作品としては起伏に乏しく単調にも思える。ムリもない、内容が内容だけにあくまでも事実に忠実、過剰な脚色は封印せざるを得ず、まして映画界の醜聞という、言わば身内の恥を世間にさらした行為、もし事実に反した表現があれば、逆に告発を招くことにもなりかねない。
ミーガン・トゥーイーとジョディ・カンター、2人の回顧録をもとに映画化、演じたのはキャリー・マリガンとゾーイ・カザン(エリア・カザンの孫娘!)、いままでどちらかといえばクセのある作品でクセのある役柄が多かった2人、今回は正統派作品における前向きで揺るぎのない女性、もちろんそろって実にチャーミングな印象。
ただもしここに“やり手の女性記者にしては”などという形容をつけると、旧来の固定観念にとらわれた偏見などと問題になるのがイマの時代ということだろう。エンドロールでその事実に愕然とし、劇中では固有名詞が多々飛び交うなか、実際の被害者でもある女優が実名で登場、この問題の重要性をひしひしと感じさせる作品でした。
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