湊かなえの同名小説を映画化。女子高生が自宅の庭で首を吊った。第一発見者は彼女の母親、これははたして事故なのか自殺なのかそれとも…この謎をツカミにそして伏線にしながら物語は進んでいく。監督は現在公開中の「あちらにいる鬼」、そして来月初めには「月の満ち欠け」が待機中、多作極める廣木隆一。
過去の行ないを懺悔するルミ子(戸田恵梨香)のモノローグが進行役。したがってそこに描かれるのはあくまで彼女の主観的な世界、ふつうであれば観る側は彼女に感情移入するのだが、節々に漂わせるエキセントリックな匂いが逆に不安感を誘発する。いや、彼女だけでなく登場人物すべてがどこかふつうでない空気をまとっているのだ。
物語のゆくえよりむしろ女優陣の演技に注目が集まりそう。朝ドラヒロインは意外に思った戸田恵梨香は持ち前のギスギスした薄幸感に回帰、そしてもっともクローズアップされるだろう義母役高畑淳子の怪演、いやいや実母役大地真央の浮世離れしたふるまいだって十分に怪演。やはり朝ドラヒロイン永野芽郁ちゃんもしっかりと存在感。
違和感のあるタイアップ曲がエンドロールに流れるのは大手邦画作品の常套、どうにもならないともはや諦めの境地だが、今回はイントロそして歌い出しがラストシーンにまで食いこんできて、物語の余韻まで奪っていったのは大減点。楽曲単体としては素晴らしい作品なのに、この違和感は歌い手の側にも失礼ではないかと思いました。
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