最前列ど真ん中で彼女と対峙したちょうど10年前の梅田芸術劇場にはかなわないけど、アリーナの22列目も悪くはないなと思いつつ座ったらやっぱりステージは遠かった。いや、そもそも大きなホールで聴くようなタイプの音楽にはあらずと百も承知。かといって、彼女がビルボードライブにやってくる日なんていったいいつになることやら。
ギター・ベース・ドラムスをしたがえステージには4人。そのサウンドがカントリー風味に振れていた時期だった前回にくらべて、今回はまさにジャジーそのもの、これぞ観る側にとっての彼女のパブリック・イメージということ。まあ個人的にはローファイやら音響系やらを意識、冒険心にあふれていたころの彼女も好きなんですが。
と、いうことで21世紀最初の名盤というべき1stそして2ndからの楽曲で全体の3分の1強。きっちりラストに「ナイチンゲール」、そしてブルージーな色合い濃くしつつ「ドント・ノウ・ホワイ」がアンコール(東京公演ではこの2曲入れ替わったみたい)。2nd収録、トム・ウェイツのカバー「ロング・ウェイ・ホーム」もなかほどに。
会場外の即売ブースにならぶCDもほとんどがデビュー盤。かってゼロ年代のポピュラー音楽を総括した音楽雑誌が”第2のノラ・ジョーンズ探しに終始した10年”と評したけど、さらにそこから10年以上の時、はたして…などという理屈など、ホントどうでもよくなる彼女の素敵な歌声。すっかり酔いしれた秋の夜となりました。
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