1997年に起きたHIPHOP界2大人気ラッパー暗殺事件。いまだ犯人が特定されず、未解決のまま10数年が過ぎた事件の真相を執拗に追い続けるのは元L.A.市警刑事のラッセル・プール(ジョニー・デップ)。そして彼の前に現れたのは、独自に事件解明に動いていたジャーナリスト、ジャック・ジャクソン(フォレスト・ウィテカー)。
“事実に基づく物語”と冒頭にはおなじみのフレーズ。ところがいざ物語が始まるやそんなことはすっかり忘れてしまった。ここで描かれる米国社会、とりわけ警察権力のありかたや人種の隔たりが、(少なくとも日本人にとっては)あまりにも現実離れしていてとても事実とは思えず、”CITY OF LIES”という原題には納得するばかり。
年月の重なりを表現すべくお腹ポッコリの中高年模様をさらしたジョニー・デップの好演に拍手、さらに作品全体には硬派で骨太という言葉で評価すべきかもしれないけど、謎解きもの特有の爽快感からははるか遠く、中盤あたりからは時系列のわかりにくい移動にくわえて敵対する人間関係の複雑さが重なってやや忍耐力勝負の様相。
こちら90‘sHIPHOPカルチャーにはついていけないなと距離を感じながらも、80‘sにはけっこうな人気を博したアクションヒーローひさびさのすがたをチョイ役のなかに見つけて溜飲を下げてみたり。そもそもこの主演ふたりによる明快なノワールものだったら、いきなりシネコン上映になるわなとも感じたややビターな作品でした。
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