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2022年06月19日17:00

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「エリザベス 女王陛下の微笑み」〜Dizzy Miss Lizzy

伝記ものドキュメンタリーを表現するときよく引用される”ごくごくオーソドックスな作り”からはもっとも遠いところにある90分。在位70周年ということで襟を正した空気のなかでは賛否両論ならぬ”否”が多くあふれている様子。監督は「ノッティングヒルの恋人」のロジャー・ミッシェル、この作品を最後に昨年9月急逝。

とりあえずいくつかのテーマに分かれてはいるものの、女王のすがたを映し出した豊富な資料映像をすべてブッタ切り、”スターズ・オン・エリザベス”とでもいうべき、マメにつなぎ合わせた編集の妙が味わいどころ。時系列は無視されるわ、(すくなくとも日本人には)意味不明のカットが飛び込むわ、ニセ者女王も登場するわ。

うしろに流れる音楽もクセもの。”女王”をテーマとした楽曲なんて、かの国にはいくらでもあろうかと思うけど、英国産のメロディにとらわれることなく、ジャンルや時代をこえた多彩な響きを楽しめる。とりわけエンドロール直前に流れる曲には「そうかこれがあったか、いかにも”ラスト”にふさわしいな」と思わずニヤリ。

おそらく英国国民のあいだには、BBCで制作されるような正統派の女王物語にすっかり飽きていて、何か変わったものをもとめる空気が醸成されていたのかと。日本国民には理解しがたいけれど、ここまで好き勝手にイジれる王室・皇室が世界中にいくつあるかと思うと、まずはこの自由な空気を賞賛したいと思いますがどうでしょうか。
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