一昨年の秋に「地球の歩き方 東京」が出たとき、買うべきかどうかしばし迷った。このシリーズ独自のフィルターを通した東京の街は興味深いし、なによりそのとき東京街遊の直前だったから。結局買わずのまましばらく、なんとこの春、書店には「京都」が積まれているではないか。この調子ではやがて「大阪」も出るのでは…。
そう、あらゆる情報はネット経由で入手可能、さらにコロナ禍のせいで海外旅行の需要なし、苦境に陥った海外向けガイドブックが国内に目を向けるのは当然の帰結。かっては海外ガイドの大定番、フォロワーいくつか出る90年代終盤あたりまでは最強だったこのシリーズ、出版元はいつのまにかダイヤモンド社から学研に移行していた。
創刊は79年の「アメリカ」と「ヨーロッパ」というから、82年米西海岸旅行のお供は3版あたりか。85年中国旅行のさいは「中国」初版を携えたとハッキリ記憶。つまりこちらこのシリーズにお世話になった第一世代。情報の量だけでなく、正確さと鮮度はミシュランの比にあらずとミラノやパリの駐在事務所にも常備されていた記憶あり。
「京都」をめくる。2023~24とあるから当分改版なし。古都のガイドブックを手に取るさい、精度の判断基準は個私的隠し玉「正伝寺」。さすがは伝統のシリーズ、これまでにない分量(といっても1/3ページほどだけど)の記述あり。”海外大物ミュージシャンに愛された静寂の寺”という見出しには思わずニヤリとしてしまったけど。
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