もし阪神タイガースが日本シリーズに出場していたら、ここまで素晴らしい戦いがはたしてできたのだろうかと思ってしまう。このところは巨人とソフトバンクばかりがからむシリーズ、さらにほぼソフトバンク圧勝、鷹ファンには申し訳ないけど、日本シリーズには以前ほどの興味が徐々になくなっていたところだった。
ところが今回のシリーズは、最後までまったく目が離せない盛り上がり。それは昨季最下位同士の戦いということよりも、過去2度のこの両チームの戦いが、いずれもシリーズ史に残る熱戦ばかり。直近のシリーズに選手として出場した両軍の将が、双方名伯楽の遺伝子を継ぎつつ今回采配を振るうという物語を内包しているからだと思う。
さらに物語を感じたのは、きのうヤクルトのスタメン9番ライトに坂口の名前を見つけたとき。彼自身19年目で初の日本シリーズ、最後の近鉄戦士にして長らくオリックスの主力選手として活躍した彼が、かっての本拠地でしぶとくヒット、どんな思いが彼の胸にあふれただろうか。ちなみにオリックス中嶋監督は最後の阪急勇者だったはず。
手に汗にぎる投手戦が続いた1・2戦。舞台がさほど広くない東京ドームに移ると、一転打撃戦となるのかどうか。とにかくこんなわくわくするシリーズは久しぶりだ。テレビはことしの交流戦対戦データをいろいろ教えてくれるけど、この両チームが有終の戦いを繰り広げているなんて、5月の終わりには誰も想像できなかっただろうなあ。
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