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2021年09月23日14:00

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「MINAMATA -ミナマタ-」〜ファインダーの向こうの真実

水俣病の存在を世界に知らしめた写真家ユージン・スミスとその妻アイリーンの物語。1971年、部数減少に苦しむ米LIFE誌、その契約写真家ユージンのもとに、アイリーンと名乗る日系人女性が訪れる。彼女が携えた何枚かの写真には、工場廃液に含まれた有害物質によって苦しむ、日本の熊本・水俣のひとたちが写っていた…。

70年代を舞台にしたドラマに共通する特徴なのか、全体的に淡いブルーの画質。そこに映し出された半世紀前の水俣は、思っていたよりもはるか昔の日本のたたずまい。酒に溺れがちなユージンはけっこうアップダウンのあるアーティスト気質、その後方で手綱をしっかり握るアイリーン(美波)の凛とした振る舞いが気持ちいい。

真田広之・加瀬亮・浅野忠信といった、すでに海外の作品でも定評のある日本人キャストが想像以上に熱演。終盤近く、ユージンから送られてきた写真群を見つめるLIFE誌編集長(ビル・ナイ)、そしてその写真が掲載された同誌を眺めるチッソ社長(國村隼)、日英ベテラン俳優演技比べとでもいうべき、それぞれ味のある表情が印象的。

「水俣病を教科書の中のものにしたくない」という今回の公開に際した現地関係者の言葉。そう、日本の政治家に対する警告もふくめながら、公害というのは現代でも依然地球規模の課題であると伝えるエンドロールのメッセージ。ヘンな言いかただけど、主演がジョニー・デップだということなど、すっかり忘れてしまう重厚な作品でした。

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