日本・ミャンマー合作、2018年公開作品。東京で暮らすミャンマー人家族。日本生まれの男の子ふたりはミャンマー語が話せず、母親のケインは拙い日本語でふたりの諍いを鎮める日々。夫のアイセが不在なのは、彼が入国管理局に捕まっているから…。在日ベトナム人女性をテーマにした新作「海辺の彼女たち」の公開を控える藤元明緒が監督・脚本。
細かい予備知識を仕入れずに観たので、これはドキュメンタリー作品なのかそれとも劇作品なのか、まったくわからないまま話は進んでいった。名の通った俳優が顔を出しながらも、カメラワークはときに粗っぽく、男の子ふたりのふるまいがあまりにもナチュラルだったから。上映後に監督のリモート挨拶があり、それなりの謎解きを聞いて深く納得。
難民問題のとらえかたが浅く、肝心の説明がしっかりなされていないと3年前の公開時に指摘された(モデルとなった人物のプライバシーに配慮したという監督発言あり)前半部分より、舞台が一変して、視点が子供たちとくに長男カウン君の目に移る後半からは、がぜん話が興味深くなり、この家族を応援したい気持ちで満たされてくる。
この上映の収益の一部は武力弾圧に苦しむミャンマー市民に寄付されるという。ただし寄付先の詳細やルートは申し訳ないけど明確にできない、なぜなら海外からの寄付を受け取った人物が国軍に逮捕されたばかりなので…といういまそこにある厳しい現実も、奥様がミャンマー出身だという監督の口から。かの国の安穏をただただ願うばかりです。
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