スクーター運転中、ちょっとしたミスから交通事故に遭った頼りない中年男性パオロ。天国への扉をまさに開けようとするその直前、くだらない手違いが発覚して、彼の人生はまだ92分だけ残っていると判明。ふたたび地上に舞い戻ったパオロ、限られた時間のなかはたして彼はいかなるアクションを起こすのだろうか。
“もし人生をもう一度やり直せるとしたら、あなたはどうしますか?”という普遍的な問いかけがテーマ、そして結末がどうなろうと“だからこそいまこのときを大切に生きよう”という教訓に到達させる意図もわかりやすい。ただ今回はそこに92分しか残されていないという、いわゆる“時限もの”の要素が盛り込まれている。
ところがパオロに与えられたこの92分間、時系列が行き来するややこしさもあるけど、時限ものの割にはあまり緊迫感がない。過去の人間(というか異性)関係を掘り起こす彼の行動ひとつひとつも、いかにもイタリアンなコッテリ風味ばかり、周辺の人間もふくめどこか関西人風やなあと思っていたら、案の定舞台はシチリアだった。
う〜ん、これは世界各国でリメイクしたらそれぞれのお国柄が味わいとなって面白いのではと。ハリウッドだったら92分間の重なった人生のつじつま合わせに凝った末、心地よいカタルシスを用意するだろうし、日本であれば人間関係をやや薄味にした分、教訓めいた部分を前面に押し出してくるのでは、なんてことを勝手に思いました。
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