通算31枚目だとか。彼の場合、別名義やらコラボ作品がやたらとあるからどこまでカウントしての31枚なのか。どちらにしてもここまでコンスタントに新作をリリースしているベテラン・ミュージシャンもいないのでは。しいて言えばプリンス存命のケースか。今回はシンプルにコステロ単独名義、ヘルシンキ・パリ・ニューヨークでの録音。
全曲彼のオリジナル。総じてアップテンポな曲は少なく、まれにあったとしてもビート感あふれるバンドサウンドずっと後退。やっぱり奥様の影響大かなんて勘ぐってしまうほど、ピアノ伴奏のみのスローナンバーや、いかにもスタンダード・ナンバーめいた曲、そしてストリングスを全面に押し出したオールドタイムっぽいジャジーな曲が目立つ。
ただ、これだけで終わらないのがコステロ大先生。ローファイ気味な音の響きがけっこうあるかと思えば、リズムボックスを活用した手作り感あふれる曲、さらにポエムリーディングなんかにも挑戦、そう、彼の魅力のひとつと言っていいごった煮具合がここにあり。とにかく秋の夜長にふさわしい、味わい深い一枚だと思います。
彼のライブは過去2度しか経験がなく、1度目はたったひとりでやってきた弾き語りライブ、2度目はルーレットを回して当たった曲を即興演奏するという企画物的ライブ。もちろんどちらも楽しかったけど、(この最新作の方向性からは外れるけど)次回こそはぜひアトラクションズを率いたビート感あふれるライブを味わいたいなと思っています。
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