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2020年07月11日17:30

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「銃 2020」〜狂気と荒廃のはざまで

ストーカーから逃れるため古びた雑居ビルに飛びこんだ東子(日南響子)は、トイレで血染めの拳銃を見つける。ためらいながらも懐に入れ持ち帰る彼女、そこから生活は徐々に狂い始め…。2018年の「銃」を別の視点から描くもいわゆる続編にはあらず。「銃」の原作者である中村文則が脚本を担当、監督は前回と同じく「百円の恋」の武正晴。

またもや荒んだ生活をする女性が主人公、観ている側に同情の余地はほとんど生まれない。前回は一見ふつうの学生と銃の世界の対比が興味深かったのだけど、今回の狂気あふれる世界は薄暗いままのスクリーンで展開、佐藤浩市・加藤雅也・吹越満という個性派俳優を起用しながら、わずか76分の短尺で終わってしまうのが実にもったいない。

各人各行動の動機づけがおしなべて弱いような気がして、せっかくならもう少し状況説明に時間を割いたらどうかと思ったが、ここは観る側の想像力に委ねたスタイリッシュな演出ということか。主人公が刑事に追い詰められてからの展開は、さらに二転三転するのかと期待、ところが思ったほどのふくらみを見せずに収束、ちょっと拍子抜けだった。

どうもいきあたりばったり感のある東子の行動に、観る側が振り回されたような印象。時間の経過とともに、東子の胸元の露出度がだんだん大きくなってくるのが妙におかしかった。それにしても銃口を至近距離で向け合いながらの緊張感ある対峙シーン、これまでいやというほど観てきたけれど、それでもやっぱりドキドキしてしまいますね。

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