〜単なる風邪と思うや徐々に悪化、肺炎に似た症状のまま突然の死。謎のウイルスはイタリアから感染を拡大して世界各国に上陸、医療が崩壊した日本では45%という恐るべき致死率…〜1980年深作欣二監督による角川映画。“読んでから見る”派のこちらは原作読了のあとロードショー公開にて鑑賞。英題「VIRUS」の綴りはこの作品で憶えた。
いまあらためて見ると、けっこう粗っぽく脇の甘い大味感があるも、これほどスケールの大きな日本映画はいままでなかったのではと当時は感銘。海外の俳優が多数出演(この豪華な顔ぶれにいままた驚く)、よってほとんどのセリフは英語字幕にて、いまならCGに頼るだろう南極・南米ロケも本格的、贅沢を味わう楽しさを感じたあのころ。
当時の世界情勢を反映して、生き残った南極観測隊における人間関係やちょっとした皮肉をこめたセリフ、すべてが米ソ対立の構造がベース。そしてウイルスによる被害状況を中心に世界のあらゆる国が取り上げられるも、まるで地球上に存在していないかのように中国という国がまったく出てこない、これもまた当時の国際社会における状況を反映。
観測隊での女性隊員にたいするある処遇は、いまなら大問題必至(深作欣二やからしゃあないのか?!)。あと東京をはじめ世界中誰ひとりマスクをしていないことにツッコミたくなり。制作費が25億円までふくらみ最終的に赤字。これに懲りた角川映画の80年代はアイドル女優作品へとシフトチェンジ、まあこれはこれでよかったんじゃないかと。
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