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2020年02月28日16:30

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「初恋」〜愛とユーモアとバイオレンスと

三池崇史監督、初のラブストーリーとか。オリジナル脚本作品、「First Love」のタイトルにて昨年9月全米で先行公開。KO負けをしたうえに余命わずかと診断され、自暴自棄になったボクサーのレオ(窪田正孝)は、ふとしたことから歌舞伎町の片隅でモニカ(小西桜子)と出遭う。ところがその邂逅は、ふたりが闇社会での抗争に巻きこまれるとば口でもあったのだ。

暴力とユーモアが渾然一体となって怒涛のごとく押し寄せる…これが三池作品の真骨頂。裏切りやだましあいが重なる地下世界ものの常というか、ヤクザ・マフィア・警察…敵対関係や上下関係を把握するまでにはちょっと時間がかかるが、やがてはこの濃密な世界にどっぷり身をゆだねている自分に気がつく。それは多少の荒唐無稽〜リアリティのなさには目をつぶってでも。

そう、物語のクライマックスというべきホームセンター内でのドンパチ(こういう生活感あふれる場所を選ぶのも三池作品)、そしてその後の展開もリアリティより物語全体のリズム感やある種のバカバカしさが優先され、ふつうであればルール違反やろうと言いたくなるある重要な局面での映像処理も、これこそが三池監督の美学なのだと許してしまう。

たえず視線を宙空にはわせ、とんでもないことに巻きこまれた不安といらだちを窪田正孝は実に上手く表現(すいませんヒロイン・モニカを演じているのはずっと前田敦子だと思って観てました)、全編ほとんどが闇のなかの出来事ながら、やがて光が射してくるとこの突拍子もないタイトルの意味がおぼろげにわかり、しみじみと…これぞ三池流ラブストーリーでした。
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