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2019年06月14日16:30

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「旅のおわり世界のはじまり」〜地図の読めない女

前田敦子主演作品。幻の怪魚を求めて、TVレポーター葉子と撮影クルーはシルクロードの中間地点ウズベキスタンを訪れる。時間も予算も限られた遠い異国の地での撮影、すべてがうまくはかどらずいら立ちを隠せないクルー。そして過酷な状況にもめげず淡々とレポートをこなしていく葉子。加瀬亮・染谷将太・柄本時生の3名が撮影クルー役。監督は「岸辺の旅」の黒沢清。

“異国の地での過酷な状況のなか、本当の自分を見つけ出す…”、主演女優のキャラそして舞台設定からだいたいのストーリーは見えてくる。ただやっぱりこの監督の作品、一筋縄ではいかない物語だろうなという予感もある。たぶん観る側は誰しも葉子と実際の前田敦子を重ねてしまい、この作品のロケにおける彼女も、こんな風にふるまっていたのではと想像するに違いない。

ふつうの日本人女子なら、初めての海外の地であんな突発的な行動を取らないと思うが、葉子の大胆さ(”地図の読めない女“というフレーズを思い出した)がいろいろとコトを引き起こすことになる(このあたりはちょっと出来すぎか)。それらがもたらしたさまざまな出遭いの数々に、日本にいる恋人の身に起きたことが絡まりながら、物語はクライマックスに突き進んでいく。

街角やバザーでのロケはゲリラ撮影っぽく、ホコリにまみれた現地の空気感はよく伝わってくる。クルーに帯同した通訳の役の現地出身男優に、日本とウズベキスタンの歴史的な関わりをわざわざ長ゼリフで語らせたのは、製作過程にかの地の協力をけっこう仰いでいることの裏返しか。主役はどこまでも主役とばかり、脇に徹したクルー役3人のスタンスに好感を持った。
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