舞台は1956年東ドイツ。ベルリンの壁建設前夜、西ベルリンの映画館でハンガリー民衆蜂起のもようを伝えるニュースを見た高校生ふたりは、ソ連弾圧の犠牲となったハンガリー市民に哀悼の意を示すため、クラスメートに呼びかけ授業初めに2分間の黙祷を実行する。やがてそれは社会主義国家への反逆とみなされ、権力の側は首謀者探しに乗り出す。
犠牲となった市民のなかにサッカーのスタープレイヤーがいたことが、黙祷へのモチベーションになるあたりはいかにも高校生、この純粋な哀悼の意にたいして調査当局が乗りこみ、やがては教育大臣までやってくる。一方、生徒の家族それぞれにも、それまでのドイツがたどってきた歴史にほんろうされた部分があり、生徒たちの果敢な行動に影を落とす。
東西ベルリンを舞台にした作品といえば、やはり2003年の「グッバイ、レーニン!」を思いだすが、そのなかで助演男優賞ばりに活躍した主人公友人役の俳優が、今回は体制側の校長先生の役で出ていたからビックリ。あの気のいいニーチャンが校長先生、時の流れをしみじみと感じつつ、両作品の時代設定はまったく正反対、なんともいえない奇妙な気分になった。
首謀者を密告しエリートへの道をつき進むか、あるいはそれを捨ててでも友情を重んじるか、大きな選択を迫られる生徒たち。原題は「Das schweigende Klassenzimmer(静かな教室)」、英題は「The Silent Revolution」。独英日のタイトルともこの実際に起きた物語にうまく即しているけど、ふくみを持たせつつ重く深いところまで表現しているのはやはり独原題かなと思いました。
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