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2019年05月12日14:00

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「轢き逃げ 最高で最悪な日」〜変わらぬ男、変わらぬキャラ

水谷豊監督第2作。脚本も担当、自ら出演。大手ゼネコン副社長の娘との結婚式を間近に控えた若手エリート社員秀一は、友人輝とともに挙式の打ち合わせに向かう途中、誤って若い女性を轢いてしまう。誰も見ていないのをいいことに思わずその場から逃げるも、翌日のニュースでは被害女性の死亡が伝えられ、やがて秀一と輝には捜査の手が迫ってくる。

オーディションで選んだという、あまり実績のない若手俳優たちで展開する前半は、ややチープな感触が尾を引くが、岸部一徳や檀ふみそして水谷豊自身が顔を出す中盤からは物語全体に重みがグッと増してくる。これは単に轢き逃げ犯が捕まるまでの過程を描いた作品ではなく、もっと深いところに主題はあると、意図的に組み立てた水谷監督の仕掛けだと思う。

そして水谷豊が演じるのは被害者の父親。すでに老境の域に入り、一見落ち着いたたたずまいを見せる男性にもかかわらず、最愛の我が娘を奪われた悲しみにくれることなく突発的に大胆な行動を繰り返す。このあたりのギクシャクした感じは長いあいだ彼がもっとも得意としている役柄、そのちょこまかした動きは「傷だらけの天使」のころからまったく変わっていない。

ちょっとだけ疑問。ラストでは一件落着するも、その罪状はいったい何になるのだろうか。あとある登場人物の行動は罪に問われることはないのか、それはラストシーンひとつ前のところで匂わせたということか。架空の地名にしてあるけど、おなじみのスポットがいくつも登場するオール神戸ロケ。海に山に坂道、スクリーン映えする美しい街だとあらためて確信しました。
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