先日ヤフオクで「部長刑事」というLPを得た。写真の真ん中のもので、下のジャケットはその中にあった2枚のLP。部長刑事は1958年から2002年まで関西の大阪テレビ、朝日放送大阪テレビ、朝日放送で放送されていた関西ローカルの刑事ドラマシリーズとのこと。フランク永井がこのドラマの主題歌、あるいは挿入歌でも歌っているのではないかという想像から購入に至ったもの。
開いてみたら予想とは異なり、ドラマの放送が20年連続でなされたことが、業界(世界を含む)での偉業ということで、それを記念した作品。朝日放送、大阪府警察本部、大阪ガスが協賛して、ビクターが制作した。
ドラマが最初に放送された年から2千回を迎えるまでの20年間を、そのときどきに流行した歌を2枚のアルバムにしたもの。ビクター歌手がそれぞれの年に大ヒットで話題を呼んだ曲を連ねたものだ。
最初にフランク永井の「こいさんのラブ・コール」があり、4曲目に「君恋し」が採用されているというもの。最後はピンク・レディーの「ウォンテッド」。なるほど、という構成だ。
だが、タイトルが「部長刑事」というのに、収録されている曲がドラマとはほとんど無関係というのだから、驚きもするのだが、聴いてみれば名司会者浜村淳が全曲を紹介する使用になっている。トークに曲がかぶさる、つまりこのスタイルで当時よくあったラジオの番組を聴くような感じだ。
またケース内には20余ページにおよぶ部長刑事の解説がついていて、これは丁寧だ。時代を反映したものであることがわかる。その年にまつわる歴史のエピソードが概観できる。
ちなみに、このドラマはローカル局の放送で、関西以外では知らないのが多いと思う。近年BSの番組で以前のドラマの再放送をしているが、この時代のものは映像も残っていないようで、今は当時観た人の頭の中にのみ残っている。刑事もののはしりなのだろう。後に石原軍団も含めて「後継?」のドラマを続々手にした。
さて、この企業の記念盤で思い出したのは、写真右の「モービル70」というLP。
モービル石油は、正確には何も知らないのだが、その後に企業の合併が幾度かあって、現在ENEOSになっているのではないか。モービル石油は明治26(1893)年にスタートし、このLPができたのはその70周年記念とのこと。つまり昭和38(1963)年だ。この70年間の間にビクター歌手で流行した曲をつづり、20曲1枚のLPにしている。
面白いことに、厳密ではないが、先の部長刑事盤はこのモービル盤に続いたようなものになる。
この盤では明治26年に発売されたとされる「凱旋」(佐々木信綱作詞納所弁次郎作曲かちどき合唱団唄)というものが1曲目。不勉強ながら初めて聴いた。
19曲目にフランク永井の「有楽町で逢いましょう」、最後の曲は「いつでも夢を」。
モービル石油の70年というのに、ここでも特にその企業と直結した曲が入れられているわけではない。山上敬三が見開きに時代の外観を解説している。読むと時代の流れ、変化がわかる。特に70年というスパンはほとんど人生の長さにかぶさる。
和暦の平成があと数日後に令和に変わる。だから何だということは何もないのだが、この機会にとこの2つのLPを取り上げて聴いてみた次第。
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