自分は同性愛者だとカミングアウトする大学生。思わぬ告白に驚いた両親は彼をLGBTQの矯正施設に送りこむ。主役のジャレッドにはこのところ秀作への出演が続く期待の若手ルーカス・ヘッジス22歳。監督は劇中でも重要な役柄を演じるジョエル・エドガートン。これまた実話をもとにした人間ドラマ、エンドロールではきっちり実在の…ということで。
米南部アーカンソー州の保守的な田舎町(劇中に白人以外はほとんど映らない)、さらに父親はバプティスト派の牧師。つまり同性愛者という存在がもっとも許されない環境にジャレッドは置かれている。前半は母親に連れられ矯正施設に入所する過程、そして彼が同性への愛に目覚める過程を交互に描いていくが、あまり起伏がなくちょっと単調で静かな場面が続く。
矯正施設の実態が明らかになってくるあたりから物語は活性化、ラストに向かって大きなうねりを見せていく。それにしてもふつうならまず家族のあいだで収束させる問題、いきなり矯正施設に送りこむ両親って…。宗教と同性愛者、この関係は我々にとって簡単に理解できるものではないけれど。ラスト近くである程度の答えは用意されているにしても。
物語全体を覆うシリアスな空気を重々しく表現しようとしているのか、たとえ陽光ふりそそぐシーンでさえもスクリーンは終始暗め、それに反するかのように両親の役にはラッセル・クロウと二コール・キッドマンという贅沢なキャスティング。さらにこの夏サマソニでそのベースプレイを観ることになるだろうミュージシャンが思わぬところで顔を出してました。
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