両親の離婚が確定、母親と暮らすことになった少年ジュリアン11歳。父親とは隔週の週末に面会するというきまりごと。けなげにもさまざまな知恵をくりだす彼は、迫りくる暴力的な父親から母親を守ろうとするが、やがて父親のストレスは沸点に達し…。フランス映画界の若手グザヴィエ・ルグラン監督、家庭内DVの問題をとらえた長編デビュー作品。
冒頭から続く離婚調停のシーン、単調な会話のやりとりには正直なところ眠気との戦いを強いられた。そして物語が熱を帯びてくるまで、その戦いはけっこう続くことに。不思議にも登場人物が感情を爆発させるときその音量はやたらと大きくなり、なるほどこれは眠気覚まし効果も織りこんだ仕掛けなのでは、なんて勝手なことを思ってしまった。
ちょっとした物音やしばらく続く暗闇にビクビクしたり、後半に進むにつれて緊張の度合いは増し、物語はサスペンスというよりむしろホラーの様相を呈してくる。ラストシーンにおける演出は、いかにもホラー作品によくありがちな切れ味。あとからわかったことだけど、冒頭の静かな調停場面と衝撃的な結末のシーンは、対を成すようほぼ同じ尺にしてあるらしい。
離婚調停後における親権のありかたが日本とは異なるらしく、そこから生じているフランス現代社会の悲劇を製作側は世に問いたかったのでは。あとパーティーの場面でのバンド演奏、へえ〜フランスってこういうシチュエーションではこういう曲を歌うんやなあと意外な感じがした。まあこれは単に製作側の趣味なのかもしれないけど。
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