世にロッキーのネタは尽きまじ〜1986年公開「ロッキー4/炎の友情」でアポロ・クリードを葬った最強のロシア王者イワン・ドラゴ、今回はその息子ヴィクターがウクライナのチャンピオンとなって登場、アドニス・クリードとの因縁の“二世対決”に挑む。監督はスティーブン・ケイプル・Jr。シルヴェスター・スタローンは出演だけでなく脚本も担当。
今回は物語の発火点がなかなかやってこない。静かな空気のなか淡々としたセリフのやりとりがしばらく続き、退屈を覚えるひともいるかもしれない。アドニスそして彼が愛するビアンカをとりまく人たちを中心に、まるでそれは生きかたに悩むイマの米黒人青年を描いた人間ドラマ、主人公の生業がたまたまボクサーだったかのような印象すらあたえる展開が続く。
だからこそ脇で彼を支えるロッキーの存在が効いてくる。すでに老境に達した男の口から出る言葉はずっしりと重く心に突きささる。そしてひさびさにドルフ・ラングレン。あいかわらず無表情ながらその背中には哀愁が漂う。さらにブリジット・ニールセンも登場、(今回直接カラみはないけれど)前作後のスタローンとのいきさつがあるから、リアルな人間ドラマを感じたりする。
ほぼ予想通りの展開となるが、やっぱりファイト場面がくると興奮する。物語が発火したあとアドニスの身体が頑強に鍛えられたことが目に見えてわかる。そして再び静寂の時、これは父と子の物語だということを強調してエンディング。おなじみのテーマ曲は一瞬しか流れない。でもこれがまた絶妙のタイミング、思わず上手いとうなってしまいました。
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