レディ・ガガが映画初主演、本格的な演技に挑んだ話題作。いちおうリメイクということになっているけど、1976年作品の記憶をたどるかぎり基本的には別モンと思ったほうがいいかも。ただある小ネタには思わずニヤリ、どうやらその一作前のジュディ・ガーランドにも同じようなセリフがあるというから、それはこの物語必須のお約束なのかもしれない。
音楽好きのひとであれば、アリーがスターダムへの階段を駆け上がっていく過程があまりにもイージーで、そんなウマいこといくかい、ちょっと甘いんちゃうのと一瞬思うも、「まあ、歌ってるのがレディ・ガガやしな、それもアリか」などと、まったく意味のない納得をしてしまうかも。いや、それは案外そのあたりの感覚を逆手に取った制作側の意図なのではなんて思ってしまう。
とにかくすべてにおいて王道感あり、ど真ん中の豪速球ばかりを投げこまれている感触があり、奇をてらうことなく思ったところにきっちり着地。話の伏線とか、飛び道具的登場人物とか、もうちょっと変化球を混ぜてほしいなという印象がなきにしもあらず。まあそれだけ純粋に一級品の映画作品としての要素をすべて兼ね備えているということなのかも。
前評判どおり、エキストラを集めたのではなく実際のライブにお邪魔したという、ステージ場面その他の歌唱シーンはカメラワークの巧みさもあいまって見ごたえ十分。個人的にはレディ・ガガという女優より、ブラッドリー・クーパーという映画監督に出会ったことに嬉しい気持ちがあり、今後彼がどんな作品を我々に見せてくれるのか楽しみでなりません。
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