「食道にポリープがあるみたいやから、こんど近大(病院)でちゃんと検査するねん」などと、いきなり母親が言いだしたのが昨年の11月初め、あべのでランチをしているとき。そしてその前に母親と会ったのは、つまり病に関することなんかがいっさいお互いのあいだになく、ごくごくふつうに会ったのがちょうど一年前のいまごろ、10月最初の週末。
あの日は30歳目前の若きT君と、共通の知り合いであるオーストラリア人の奥様の家族が経営する千代田のお好み焼き「杏樹」へ行って楽しい時をすごし、帰りにたまたま駅前の通りで出くわした豪快なだんじりを堪能。そして私だけが千代田から3つ目の狭山駅で降りて、けっこう遅い時間だったにもかかわらず両親宅にお邪魔したのだった。
「(千代田からだと)めっちゃ近いやん」。おそらくこの時点ですでに母親は食事がのどを通らなくなっていた(←もちろん比喩表現にあらず)はず、そんなことを知るよしもない私は実家に上がるやノンキにそんなことを言い、今度は一緒に「杏樹」へなんて思っていた。そもそも無精者の息子が実家にお邪魔するのは、お盆もGWもスキップしてお正月以来のこと。
実家のリビングで父親をふくめて親子3人、まだ何も知らなかった最後のひととき。その翌月以降そしてこの1年間のいろいろなことを思うと、なんて穏やかな時間だったのだろう。ひとりぼっちになってしまった父親のために、週に1度は実家を訪れるきょうこのごろ。オーストラリア人は家庭の事情で故郷メルボルンに帰ってしまった。一年って早いものですね。
ログインしてコメントを確認・投稿する