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2018年07月27日16:30

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「ウインド・リバー」〜これもまたアメリカの闇

極寒の大自然に囲まれたアメリカ中西部ワイオミング州、その雪深い山岳地帯の片隅で少女の凍死体が発見される。第一発見者である地元のベテランハンター・コリー(ジェレミー・レナー)のもとに、FBI若手女性捜査官ジェーン(エリザベス・オルセン)が派遣され、一見水と油のようなふたりはともに事件を追って行くことになるが、その先に待ちかまえていたものとは…。

物語全体の運び具合が非常に堅実というのか、観る側が置いてきぼりを食らったり、あるいはヘンに間延びや中だるみすることもいっさいない着実なテンポ、まさにそれは真っ白な雪の上を一歩一歩と踏みしめて行くような。そして緊張感の振り混ぜかたも絶妙、名脚本家テイラー・シェリダンは初監督にして技能賞・敢闘賞のダブル受賞といった印象。

クライムサスペンスというジャンル分けと、主人公コリーをややヒロイックに描いているせいなのか、おおむね娯楽寄りの作品ととらえられていて、さほど特筆すべき話題にはなっていないようだけど、アメリカの辺境に横たわる闇の部分を呈示したという意味では、ことし初めの「スリー・ビルボード」と並べても遜色のない、深くてシリアスな問題を内包した作品だと思う。

豪雪におおわれた真っ白な地面の上に点々と残る鮮血の跡をはじめとして、けっこうエグいシーンもいくつか。白く冷たい雪とスリルあふれる場面の連続に、これこそがこのクソ暑い時期の納涼にふさわしい一本というわけではないけれど、夏休み映画は娯楽大作とお子様向けアニメばかり、もうちょっと骨のある作品を観たいと思っているかたにはうってつけの一本だと思います。
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