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2018年06月22日14:40

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「焼肉ドラゴン」〜昭和44年、伊丹空港あたり

上空すぐそばを旅客機が飛び交う関西の小さな集落、その片隅で「ドラゴン」という名の焼肉屋を営む在日韓国人一家の物語。戦争で片腕を奪われた店主とその妻の祖国にたいする思い、娘3人の恋愛事情、そして人情あふれる熱き空間が高度成長の波にさらわれていく様を描いていく。鄭義信脚本の名作戯曲を映画化、今回の監督と脚本も彼自身。

思ったことをすぐ口にするやいなや、結局はガマンできずに手を出してしまう。喜怒哀楽を最大限に発露して誰も彼もが感情をむき出し、その熱き人間模様には圧倒されたまま。主要キャストに関西出身者はひとりもなし、それでも彼らのアクセントにまったく違和感はなかった。誰しも熱演ながら、あえてひとりあげれば井上真央のキレっぷりが予想以上だったかな。

そしてこの作品にどっしりとした重みを加えているのは、店主夫婦(父母)役、キム・サンホとイ・ジョンウンの韓国俳優ふたりに間違いない。イ・ジョンウンのあっけらかんとしたオモニっぷりにはとても愛おしいものを感じるし、ふだんは口の重いキム・サンホが訥々と語るその言葉のなかには、同じ境遇にあるひとびとのメッセージが十分に盛りこまれていた。

この作品といま話題の「万引き家族」、どちらも同じように家族のありかたを描きながら、時代設定には半世紀近くの時のへだたり。日本という国の歩んできた道のりとか、高度成長とは何だったのかとか、豊かになるということはいったい何なのだろうとか、場内すすり泣きあふれた感動のラストシーンに接しながら、いろいろと思いを巡らせてしまったのでした。
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