1980年代の北イタリアを舞台にした青年同士のひと夏の情熱。主人公エリオ17歳を演じたティモシー・シャラメットはすでにいくつかの話題作に出演していて美少年俳優好きにはとっくに先物買いされているだろう存在。一方オリバー24歳役アーミー・ハマーは実年齢32歳、東洋人のヒガミながらここではちょっと鼻につくイケメンぶりを思う存分に発揮。
よけいな状況説明もなくいきなりふたりは出会い物語は始まる。そしてそのままふたりの微妙な距離感を時間の経過とともに淡々と追っていくだけ、過去にさかのぼったり、大きなハプニングが待ちかまえているわけでもないので、これはけっこう退屈が続くかなと思ったが、エリオの気持ちに寄り添って物語を味わっていくとあっというまの132分だった。
陽光きらめく北イタリアのさわやかな風や、この国特有の柑橘系の匂いがスクリーンから漂ってきてとても心地よく懐かしい思い(それぞれの国が持つ特有の匂いは、さほど高級でないホテルの部屋に泊まればわかるというのが自論)、この物語そのものもさまざまな果実がキーアイテム、これぞまさに禁断の果実だなとイージーな発想をしてしまったのだが。
原題を直訳したこのタイトル、一聴ちょっとややこしいけど物語のポイントとなる場面にセリフとして登場。彼らなりの愛情表現のひとつなんだろうけど、その効果のほどは正直いまひとつピンとこない。イタリアならではの80‘sアイコンも点在、実にタイミングよくはさまれている主人公エリオの心象風景を表現したピアノの響きがとても印象的な作品でした。
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