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2018年01月27日15:10

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「花筐/HANAGATAMI」〜大林ワールド満開

大林宣彦監督《戦争三部作》の三作目。太平洋戦争勃発前夜、1941年の佐賀県唐津市が舞台。戦火しのびよる日々にたくましく生きる若者たちの青春群像。つい先日80歳になったばかりの大林監督、余命宣告を受けながらも渾身の力をふりしぼって創りだした169分の反戦メッセージ。原作は壇一雄の小説。これぞめくるめく大林ワールドの集大成的作品。

あまりにも言いつくされたフレーズだけど、これこそが“独特の世界観”。その夢か幻かという映像美の連続、あまりの現実感のなさに…というと言いわけになるけれど、不覚にも何度かウトウトしてしまった。そこにもってきてやたらと大仰な演技と独特のセリフ回し、それはいまやすっかり“大林組”の中心的存在となった主演榊山役・窪塚俊介に顕著だった。

そしてクライマックスに向かうにつれてだんだんと強烈さを増し、ラストに炸裂するのが監督自身の反戦への切なる思い。さらに作品全体からただよう過度ともいえるジャポネスクな雰囲気は、世界中のマニアックな映画愛好者をかなり意識しているかのよう。あきらかにヨーロッパの映像作家を意識したような演出やカットもいくつか盛りこまれていたし。

ヒロイン美那役・矢作穂香という若手女優は大収穫、そして長塚圭史と常盤貴子の夫婦共演という下世話な話題もあり(劇中ではお互いにあえて間を置いたポジションをキープしている感じが面白かった)。とにかく大林監督にはいつまでもお元気で、そしてできることならかって我々をときめかせたアイドル映画にも再び取り組んでほしい、なんていう思いも募っています。
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