けっして趣味がいいとは言えない悪ノリの連続は前作同様。それをおバカムービー手前で寸止めできているのは、やっぱり英国紳士たちが放つ品位みたいなものなんだろうと。いや、でもさすがに今回ばかりはエロ・グロの一線を超えてしまったか…。それでも小気味よくテンポのいいドタバタの連続、最後までまったくあきることはなかった140分。
ひとことで言えば、今回は“アメリカなるもの”をおちょくった一作かと。ケンタッキー州といういかにもな舞台、ベタすぎるカントリー・ソング、オールディーズ仕様な敵の要塞、高圧的かつおバカな米大統領…。まあふだんから英国人はアメリカ的なものを見下ろすきらいはあり、その感情を上手く利用した物語…う〜ん、これはちょっとイージーな見かたかな、裏読みが必要かも。
エルトン・ジョン本人役での出演が話題。これが思った以上の熱演というか怪演。彼にたいするイメージっていつまでも変わらないのやなあとも思ったり。音楽にからめて言えば、つかみのカーチェイスに始まり、楽曲いくつかとその場に応じたアクションをシンクロさせる切れ味は今回も健在。ほう、この曲をここで使うかと思わずニヤリ。もちろんエルトンの曲もいいところで登場。
前回ではチンピラ兄ちゃんそのものだったエグジー(タロン・エガートン〜前作公開後、出演オファーが殺到したらしい)も、すっかり洗練された大人のエージェントに。まちがいなく第3弾はつくられるだろうこのスパイ・アクション・シリーズが、“21世紀の007”となるかどうかは、やっぱりこれからの彼の男優としての磨かれかた次第かなと思ったりもしました。
【前回同様個人的なこと。かって英国紳士服の輸入にたずさわっていた私にとって、この作品の舞台となったロンドン・サヴィルロウ(背広の語源説あり)は思い出の地、なので懐かしいアングルがいくつか登場。そういえばある時取引のあった高級テーラーにて、わずか数メートルの距離で対峙したのが、そのお店の最大顧客エルトン・ジョンだった】
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