クリスマスの季節ということなのか、《午前十時の映画祭8》はきょうからミナミ、ついでキタにてほぼ年内いっぱいこの大島渚監督1983年の名作。1942年ジャワ島、日本軍による英国人捕虜収容所における男たちの愛憎模様。公開当時の私は大学3年の22歳。実にいい時期にめぐりあったと思う作品、マイ・オールタイム・ベストテンの一本でもあります。
当時けっこうイベント的に盛られたロードショー公開にはじまり、当然ながらいままで何度となく観ている作品のひとつ。セリフの一語一句までしっかりと覚えているシーンがあるかと思えば、あれこんなシーンあったっけと不思議に感じる部分もあり、さらにこの場面はこんなカメラアングルだったかと思うこともしばし、記憶にえらくムラがあるなあとわかった今回の再体験。
当時は異例かつ斬新なキャスティングだった坂本龍一とビートたけしの演技が実に初々しい。ふたりとも一生懸命に役に取り組んでいるというのが手に取るようにわかる。ボウイはやっぱりボウイ、ヘタクソな歌を唄っていてもカッコいいなあと素直に思ってしまう。トム・コンティの日本語をケナす向きもあるけど、日本人キャストの英語だってどっこいどっこいのはず。
戦闘シーンがいっさいなく、女性がひとりも出ていない作品。つねに狂気と隣り合わせにいる極限的状況下における男性同士の愛情と憎悪。いくつかの名場面は、やっぱり後ろを流れる音楽とともに記憶のなか。そしてなによりもラストシーン、あの顔がアップになってあのセリフ、そしてあの調べが流れはじめると、やっぱりグッときてしまいました。
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