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2017年11月23日15:00

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「火花」〜人生はボケとツッコミ

原作を読み終えたその翌日に今回のキャスティングが発表された。主役のふたり、売れないお笑い芸人・徳永に菅田将暉、そして常識にとらわれない天才肌の先輩芸人・神谷に桐谷健太。これはなかなかいいところに目をつけたなと思った。ただ、監督が板尾創路だったのは驚き、思わず“吉本囲い込み”みたいなフレーズが思い浮かんだのだけど。

徳永のモノローグによる10年間の回顧が物語の基本線、なのでスクリーンの色合いが全編セピア調。2002年からスタートする物語なのに、登場人物の生活ぶりが反映したせいなのか、あるい安っぽい居酒屋のシーンがやたらと出てくるからなのか、昭和の匂いがそこかしこに漂う。いやそれはやっぱり神谷の持つ破天荒なキャラに昭和の男を感じたのかも。

売れない・食えない芸人たちのグダグダ物語といってしまえばそれまで。たしかに現実のお笑い世界には、こういう人間模様はいくらでもころがっているのだろう。ただ、その細かい機微の巧みなすくいとりかた、そしてそれをほのかな笑いで処理していく技量は、さすがリアルに経験した原作者である又吉直樹そして板尾監督ならではというところだろうか。

「神谷さんがおったら、吉祥寺の街も天王寺になってしまいますやん!」こんなセリフをその天王寺で観ていたこちら、できたら“天王寺”のイントネーションに気をつかってね、と重箱の隅をつつきたくも。菅田将暉って箕面出身だったはず…。その彼の相方役になんと2丁拳銃の川合修士。巧いのはあたりまえだけど、妙にリアルすぎてどことなくせつなくなってきた。
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