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2017年11月05日11:30

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「禅と骨」〜僧侶人生モザイク模様

日系アメリカ人禅僧ヘンリ・ミトワ波乱の人生を追ったドキュメンタリー。10年近くの年月をかけてミトワ本人に寄りそった記録映像だけでなく、ウエンツ瑛士が若き日の彼を演じたドラマパートもあり。監督は伝説の老娼婦を追った衝撃のドキュメンタリー「ヨコハマメリー」(公開時はなぜか公民館みたいなところで観た)以来11年ぶりにメガホンを取る中村高寛。

時代をさかのぼり、伝統ある世界をテーマとしながらも、テンポのいい編集や画像処理はまるでポップアートのよう、“全編予告編タッチ”とでも言えばいいだろうか。そこへドラマパートが絶妙のタイミングではさまり、さらにミトワ本人が童謡「赤い靴」をモチーフにした映画製作に奔走するというサイドストーリーもからんできて、あきることのないハイテンションな映像が続く。

一風変わった禅僧の人生を切り取っていく前半から、ミトワ自身に体調の変化が生じたこともあってか、後半はほとんどミトワをとりまく家族の物語へと流れは変わっていく。カメラをずっと固定したまま、はるばるアメリカからやってきた長男はじめ一家が大集合してくりひろげられるほとんどケンカにちかいやりとりを追っていくシーンはこの作品屈指の見どころ。

なかほどで野宮真貴が歌う「京都慕情」、そしてエンディングで横山剣が歌う「骨まで愛して」(タイトルがこの作品を象徴している!)がしみじみと。ドラマパートもウエンツ以上にけっこう豪華な顔ぶれが名を連ね、とにかく作品全体がモザイク模様というか多面体というか、それはまるで主人公ヘンリ・ミトワの人生そのものだなと感じた次第です。

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