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2017年10月28日17:00

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「彼女がその名を知らない鳥たち」〜最低そして究極の愛

恋愛依存症の女性・十和子(蒼井優)、そして彼女にすべてをささげる“大阪のアホでドジな男”陣治(阿部サダヲ)。さらに十和子にまとわりつく最低な男たち(松坂桃李・竹野内豊)。あまりにも身勝手なハーモニーに共感できるところなし、不快感あふれるラブストーリー。沼田まほかるの同名小説を映画化、監督は「凶悪」「日本で一番悪い奴ら」の白石和彌。

“全員最低”というキャッチコピーがしめすように、すべてが破綻した状況からこの物語ははじまる。なのでこれ以上何が待ちかまえているんだろうという興味が前半を引っぱる。そしてある時点からうっすらと全貌が見えてくるも、最後には想像をこえた展開が…。嫌悪感の演出なら天下一品、白石監督作品特有のどす黒い色調がスクリーンをおおう。

全編関西ロケ、というかほとんど大阪市内。お楽しみにしておきたいからここでいちいち書かないけど、ニヤリとしてしまうけっこうコアな地点がいくつも登場、あえてひとつだけバラすと、物語前半のカギをにぎる小さなエピソードにケリがつく場所がなんと“あべちか”。そうか、こういう話のオチにはやっぱりあべのを持ってくるのかと苦笑い。

特筆すべきは蒼井優の嫌な女っぷり。大阪弁も完璧だったけど、その表情を追っていくだけでもけっこうな値打ちあり。そしてずっと一歩引きさがったようなところにいた阿部サダヲも、最後には逆転打を一発きめてくれる。このふたりは意外にも初共演だとか。こんなカタチの愛もあり、あとあとの責任はとらないけど、ぜひカップルで観ていただければと思います。
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