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2017年03月24日16:00

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「パッセンジャー」〜タイタニック in スペース

目的地まで120年のときを必要とする宇宙旅行。スペースシップのなかで長い眠りにつくのは5000人のパッセンジャー。ところが男性エンジニア・ジムと女性作家・オーロラのふたりだけは90年も早く目覚めてしまった…。監督は「イミテーション・ゲーム」のモルティン・ティルドゥム、主演はジェニファー・ローレンスとクリス・プラットというハリウッドではいま旬のふたり。

物語はおおきく3つのパートに分かれる。ここ何年かのSF作品の潮流ともいえる、ジムの“宇宙ひとりぼっち”が続く前半、船内にオーロラを発見(こういう出会いかただったとは!)、ふたりの距離がちぢまっていくラブロマンス的な中盤、そしてシステムトラブルが発生、パニック映画の王道的展開に突きすすむクライマックス。静と動のバランスがよく中だるみはいっさいなし。

冬眠中の5000人のなかから目覚めたふたりが、うまいぐあいに絶世の美男美女だったのはなぜだろう、などとヤボなツッコミは愚の骨頂として、たしかに大胆な設定のなかに脇の甘さはあちらこちらに顕在する。それでもレビュー等では「けっこう面白い」とか「案外観れた」というコメントが。たしかに思っていたよりよかったと言いたい気持ちはよくわかる。

そう、物語の骨格は案外しっかりできていて、枝葉末節はこのさいどうでもいいかみたいな気分にさせられてしまう。最新技術の粋を結集したとはいうものの、マニュアル通りにしかすべての事が進まず、温かみのない対応しか見せない豪華宇宙船こそ、この21世紀IT社会の比喩であると、誰しも感じとることができるはず。いろいろと深読みのできるなかなかの傑作だと思います。

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