ほぼ1世紀前、婦人参政権をもとめて立ち上がった女性たちの物語。おなじみのひとにはおなじみの言葉「SUFFRAGETTE」が原題。主人公モードを演じるのは期待の若手キャリー・マリガン、その夫には英国映画における線の細い男性キャラを一手に引き受けるベン・ウィショー、あいかわらず脇に回って強烈な個性、“英国の濱田マリ”的なヘレナ・ボナム=カーターも好演。
そして活動家のリーダー、パンクハースト夫人を演じたメリル・ストリープが一瞬ながら輝く。その凛としたたたずまいは、先日のゴールデン・グローブ賞における、彼女によるトランプ批判のスピーチを思い起こさせる。“権力をふりかざす醜悪な男にぶつけた強き女性による言葉”、たまたま重なったタイミングだけど、百年たっても世界は変わらないなあと思ったりする。
史実に基づいたクライマックスシーンは、英国発祥そして日本でも年1回開催されている、ある伝統行事というかビッグイベントが舞台となっている。活動家のひとりが起こしたこの出来事は、イベントの長い歴史をたどるさいにもよく語られていること、毎年日本でのこのイベントを楽しみにしている私は、当時のつまり百年前開催時の雰囲気を味わえて思わずニンマリした。
手ブレもままあるハンディカメラ撮影による生々しいシーンが多く、表情がアップになった女性たちはより強くそして美しく、権力の側に立つ男性たちはより醜く映る。そう、あまりにも強圧的な当時の男性たち、観ていて自分が男であることがはずかしくなってくるくらい。一見イージーにつけたような印象のあるこの邦題も、ラストシーンには輝いてみえるから不思議です。
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