かなり早いうちから劇場では下劣きわまる予告編がガンガン流され、公開が近づくやこんどはそれがテレビスポットに移行、さらに大阪の悪いイメージを増長するには格好の作品、などというレビューも目についてきて…。熟年離婚・熟年独身・熟年婚活の増加に目をつけ、金持ち男の後妻に入り財産を奪う“後妻業”の女そしてウラで彼女をあやつる結婚相談所の物語。
下品な色合いにはやはり南河内がハマるのか…。こうなったら舞台となっている羽曳野市・翠ヶ丘(となってたが、あきらかに羽曳が丘のこと)や、被害者の取引銀行がある古市を沿線にかかえた、地元あべのアポロシネマで観てやろうということに。案の定“わてらの沿線の映画”ということか劇場は全席完売、観客のほとんどがこの物語における被害者世代つまり高齢者ばかり。
しかしここまで“毒都市・大阪”を強調されたら、大竹しのぶの大阪弁にケチをつけたくなってくるのが大阪人の悪しき業。いわゆるそれは“まだら大阪弁”。めちゃめちゃバッチリハマったと思えば、ぜんぜんイケてないときもあったりで…。脇をかためる豊川悦司・尾野真千子はもちろん問題なし。笑福亭鶴瓶以外にもうひとり落語家が出てきてビックリした。
全編スクリーンにどこか脂ぎったような色合いが感じられ、それはノワール作品であることを強調しているかのようでもあり。前半部分はテンポよく進んでいくも、物語がクライマックスに向かうにつれてどこかモッサリしてきたのは残念。大竹しのぶが魔性を発揮するシーンになると、なぜかベット・ミドラーのある曲が流れて妙な空気を生み出すのが面白かった。
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