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2016年08月06日15:57

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フランク永井活躍時代の主演・主題歌・挿入歌とポスター

 「フランク永井前橋鉛筆画展示室」の話題の流れで、フランク永井出演あるいは主題歌で関係した映画のことについて紹介する。展示室を訪れると、まず目につくのが廊下に展示されている当時の映画ポスターだ。
 別項でも紹介したが、当時の映画ポスターはこうした場所以外ではなかなか見られるものではない。当時の娯楽の中心でもあった映画のポスターなどは、ほとんどが一過性のものとして保存されていることはないからだ。ときどきにインターネットの販売サイトで出ることがあるほどだ。
 この展示室では映画の台本まである。それらのいくつかをお借りして読ませてもらった。当時あるいは再上映でみた映画、あるいはDVD化されて発売されているものはたいてい観ているのだが、何せ観れる本数は少ない。
 その理由とおぼしきことについては別項で触れたが、急激に変化した社会的な「常識」とかけへだてている設定、シーン、セリフ、振る舞いが多いせいだ。こう書くと、まるで日本でないみたいだと思うかもしれないが、現代から見るとまるでそうだったのだ。
 小林旭の渡り鳥シリーズなどというのがあるが、拳銃をもちあるき、馬に乗り、ギターを背負い、よくわからない敵が周囲にうろうろしており、しょっちゅう殴り合いがある。恋人が登場するが、たいてい問題を抱えている。
 父親が密輸をやっていたり、兄が麻薬中毒だったり、勤め先が裏で犯罪に加担していたりときりがない。うまく結ばれることなど、そうとうなトリックをからませないとありえない。あったとしても、そんな主人公との生活などイメージもできないのだ。
 夜霧、車、たばこ、失恋、夜の都会というようなことを主なテーマとして歌うフランク永井の歌では、当然にそうしたシナリオになる。娯楽ということで、気楽に1時間半程度楽しめるのが映画なので、深刻とかややこしい筋書きは没だ。フランク永井の歌が背後に流れるのが必要で、それは一曲とは限らない。歌を聴くのも映画館に足を運ぶ人の目的にある。
 岡田真澄、二谷英明、白木マリ、待田京介らと共演した「羽田発7時50分」(1958日活)では、当然主題歌は同名のヒット曲だが、台本に並列して「霧の中の男」「哀愁ギター」が記してある。
 フランク永井の出演、主題歌を歌った映画は2桁あることはわかっているのだが、明確な記録は不明だ。(20本程度についてはデータブックに書いた)
 挿入歌では邦画だけではなく洋画もある。シングルのレコード発売でも記録されているのはサガンの「悲しみよこんにちは」、Jギャバン主演の「望郷(ぺぺ・ル・モコ)」、封印になったかもしれない「縛り首の木」などがある。
 テレビドラマについて今回は触れない。
 映画館で再上映されたものには「有楽町で逢いましょう」「たそがれのテレビ塔」、ビデオで「西銀座駅前」「霧子のタンゴ」、テレビで「好き好き好き」「遊侠一匹」(ビデオも)がある。このあたりが無難な再公開可能作品なのかもしれない。
 だが、別項でも触れたように、ありのままの記録ということで、妙な自主規制なしにファンならだれでも、いつでも観れるような状態が来ることを望みたい。閉ざすぐらいならそもそも世に出さなければよかったのだ。
 出すならそれは決して一過性のものではなく、人びとの記憶に一生残り影響を及び続けるものとの自覚と責任を伴う。残して初めてその残した行為や作品が、励ましにも反省にもなろうというもの。大衆文化とはそうしたものではなかろうか。
 懐かしさが満杯のフランク永井時代の映画ポスターを見ることができて、そのようなことを、つらつら思い浮かべながら楽しんだ。

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