ほとんどが熱いセリフのやりとり、というか口論の場面ばかり。そのすべてが彼を語るうえでもっともおなじみなシーン、新製品発表会スタート直前の(文字通りの)舞台裏だというのだから、観ているこちらの側の緊張感もヒートアップ。そしてそのテンションはラストまで息つくことなく持続。う〜ん、こういう見せかたをするところがさすがダニー・ボイル監督だなと。
スティーブ・ジョブズ波乱の人生を綴った伝記映画ということなら、そして“本人ソックリ度”ということであれば、アシュトン・カッチャーが主演した3年前の同名作品のほうがずっとわかりやすいと思う。そう、それを入門編とするならば、むしろこちらは応用編。ある程度彼に関する基礎知識がないと置いてきぼりを食うことになるかもしれないなと。
とにかく膨大なセリフの量に、ジョブズを演じたマイケル・ファスベンダーにはお疲れ様と言いたくもなり。いやいや何かにつけて彼にモノ言う広報担当ジョアンナ(ケイト・ウィンスレット)にはもっとねぎらいの言葉を。並行してジョブズの実娘リサとの確執も描かれ、これまた最後には激しい口論となるも、なぜかこのあたりにはホッとしてしまうのです。
“日本の固有名詞”がけっこうセリフに登場、昨今のことをかんがみれば、ああこのころは日本人もがんばってたんやなあと思ったり。あと音楽に関する引用もセリフに多く、思わずニヤリ。ジョブズの唯我独尊ぶりを終始圧倒されつつも、全編終了後ONにした手元のスマホに、リンゴのマークがほのかに浮かび上がってきたときは、思わずシミジミとしてしまいました。
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