マット・デイモン演じる宇宙飛行士ワトニーは、探査中の事故により火星にひとり取り残される。次の救助は4年後そして食料はひと月分。もちろん水はなし酸素はわずか。 ところが宇宙飛行士はやっぱりスーパーマン、極限状況においても発狂することもなくへこたれることもなし。まずはこの冷静なサバイバルぶりにこちらは感服。監督はSF作品の雄リドリー・スコット。
またまたこのところのSFトレンド“宇宙でひとりぼっちもの”かいなと思ったらこれが大違い。今回は地球側の面々(というかほとんどNASAですが)もけっこうダイナミックに活躍、これがまた多士済々、火星でのサバイバル生活はもうほっておいていいから、こちら側の人間模様をもっと見せてくれと言いたくもなったり。とにかくマット・デイモンの“一人芝居”にあらずということです。
そして話題の音楽。宇宙にふさわしいあのひとのあの名曲は、しみじみな効果というよりむしろ物語を引き締める役割として登場。そしてそれ以上に話にからむのが70年代ディスコ・ヒットの数々。まちがいなくあの曲は流れるなと思っていたらきっちりそれはエンドロールに。そしてモーリス・ホワイトの訃報を聞いたまさにその日に、E,W&Fがらみの小ネタも意外なところで登場。
まあちょっとクサく言えば未知のものにたいしても冒険心を忘れず、情熱を持って向き合うこと、そしてまわりの仲間を信じることというのがこの物語の大きなテーマかなと。今度のアカデミー賞でも多部門でノミネートされていることにも大いに納得、とにかくポジティブな気持ちになれることまちがいなし、スケールの大きい傑作だと思います。
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