薄毛オールバックのハゲヅラメイクをしたジョニー・デップにまずはミーハー目線。もともとカメレオン役者みたいな彼だから、いつの日にかはこんなのもありとは思ってたけど。一歩踏みこめば、これはマーロン・ブランドやジャック・ニコルソンなど過去のギャング・ヒーローたちへのリスペクトかと思ったり。まあ実際はモデルとなった実在の悪党に似せただけなんですが。
ギャング・FBI・政治家の利害が一致して、癒着を重ねたあげく汚職の温床となる設定は、いままで何度となく観てきたギャング映画の大定番。彼らが幼なじみだったり血のつながった兄弟だったりするのもよくあるストーリー。ほら、たぶんもうここでいくつかの過去の名作が思いついたでしょう。そう、どうしてもそれらと比較されてしまうのがこの手の作品の運命。
主役の3名、とりあえず注文をつければ政治家役ベネディクト・カンバーバッチがまったく活きてなかったなと。彼のエキセントリックな部分がいつ爆発するのだろうとずっと見まもっていたのにもったいない話。とにかくギャング側もそしてFBI側(ケビン・ベーコンがいた!)も、脇を固める男たちのリアリティばかりが目立っていたような気がします。
あと各シーンで流れていただろう音楽の印象がまったく残らなかったのが不思議。とはいえ固定電話とタイプライターが最前線で活躍していた70年代の雰囲気は十分に味わえたし、ボストン市内南部のどうしようもなくよどんだ空気感は、坂道こそあまりないものの、これだったら我らがディープサウス大阪の街並みもいい勝負できるななんてことも思いました。
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