かって家族で欧州旅行をしたとき、パリ市内にはロンドンからユーロスターつまり陸路を利用して到着した。夜ふけのパリ北駅、まあこれは外国からいきなり上野駅に着くような感じです。ふだんの出張ならメトロを何度か乗り換えればたどり着いている、その日の宿泊地オペラ座界隈だけど、両親も疲れてるだろうし手荷物もあるし、タクシーを利用することにした。
ほのかにライトアップされた建物が切れ目なく並ぶパリの中心街を縫って走るタクシー。そのときパリ初体験の嫁ハンがつぶやいた。「で、ふつうのオフィス街はどこにあるの?」なんと嫁ハンは周りに見える街なみすべてが由緒ある歴史的建造物だと思ったのだ。いえいえこのあたりすべてオフィス街です。大阪にたとえたら淀屋橋から本町あたりを走行しております。
街全体が大いなる人類の遺産、それがパリ。観光地としてにぎわう小さな街や、かって栄華を極め雄大な遺跡が残る街は世界中にいくらでもあるだろうけど、美しさを何世紀も保持したまま一国の首都としてもしっかり機能している街は、地球上にパリをおいてないのでは。この街をいつまでも美しいまま愛することはフランス人だけなく人類全体の使命かもと思ったりする。
だからこそ今回の件は痛ましい。犠牲となったパリのみなさんには心から追悼の意を申し上げます。そしてこの追悼する気持ちと同じくらいの重さで、シリアで空爆の被害に遭っている非戦闘員の方々そして祖国を追われた400万人の難民の方々に思いをはせることができればなと。さらに今回のことが世界中が嫌なことで包まれる、その端緒とならないよう祈るのみであります。
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