ブラッド・ピット主演・製作総指揮、アカデミー賞有力作品。第二次世界大戦末期、ドイツ軍に「フューリー(激怒)」という名の戦車で立ち向かった米軍兵士5人の物語。はてしなく惨状が続く戦場における、この5人の表情の変化が見どころのひとつです。5人5様、けっして常に真摯な戦闘モードにあるのではなく、喜怒哀楽さまざまな表情が見て取れて興味深いのです。
“いつもと違うブラピ”という前評判を見たけど、やっぱりブラピだなとも思ってしまいます。指揮官役を熱演、ときには冷酷にときには温情をこめて(まあ冷酷:温情=9:1ぐらいだけど)、常にクールに敵に立ち向かうすがたはやっぱりカッコいい。物語の設定上、女性はほとんど出てこないけど、数少ない女性がカラむシーンでは案外フェミニストぶりを発揮したりして…。
戦闘経験がまったくなしという新兵が悲惨な戦場を目の当たりにし、やがて…というストーリーはあらかじめ聞いていたけど、この新兵というのが思っていたよりずっとナーバスなキャラ。演じていたのがローガン・ラーマンという今年22歳になる新進俳優。“もうひとりの主役”として存在感を放つ彼はまちがいなく助演男優賞候補ですね。
戦場における狂気を描いた作品は過去に邦洋いくつもあったけど、また新たな一作が加わったという感じかな。その狂気じみた部分は前半でさんざん見せつけられるんだけど、なぜ人類というのは戦争などという愚かしいものを思いついたのかな、なんて考えてしまいます。私なんかもともとアウトドアが苦手だから土埃と泥水を見ただけでもうダメと思ってしまうんですが。
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