南フランスの田舎町にあるミシュラン1つ星名門フレンチレストラン、その真ん前にムンバイからやってきたファミリー経営のインド料理店が居を構えてひと悶着…。邦題や宣伝媒体を見ているかぎりでは、いかにもヘレン・ミレンの映画のようだけどけっしてそうじゃない。監督は「ショコラ」のラッセ・ハルストレム、製作にスティーブン・スピルバーグ。
まずこんな片田舎にそこそこのレストランが2軒も成立するなんてファンタジーだと思ってしまう。これはあくまで映画の中の話ですといういきなりの刷りこみなのかも。たしかに次々と起きる出来事がいちいち大げさ。まず最初にありえない設定をしておいて、そこから話をすすめていく…これっていまままでスピルバーグが何度となく娯楽作品で提示してきた手法だったか。
インド料理店のオーナー=オヤジを演じたオム・プリというベテラン俳優が料理以上にいい味を出しています。対立するふたり、マダム・マロリーの話す気品ある英語(フランス人の設定だけどヘレン・ミレンというだけでそう思ってしまう)と、このオヤジのインドなまりの英語のでやりとり、この対比が英語ネイティヴのひとにとってはたまらなく面白いのだと思います。
ふたつのレストランの対立に終始し、最後には新参者であるインド料理店側に軍配があがるという、よくありがちな決着なのかと思ってたら、けっしてそんな単純なものではありませんでした。それにしてもお皿に盛られたフレンチもインディアンも実に美味そうで…、タイトルにならえて言えばスパイスはちょっと甘めながら、随所によく効いていた作品といったところでしょうか。
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